日時 | 2025年09月17日 (水) 14:00~15:00 |
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会場/形式 | Zoom / オンライン形式 |
会場へのアクセス |
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登壇者 |
![]() 講師 原田喜美枝 先生 中央大学商学部 教授 |
概要 |
2024 年3 月、日本銀行は17 年ぶりにマイナス金利政策を解除し、金融政策の正常化に踏み出した。その後、7 月と2025 年1 月に追加の利上げを実施し、政策金利は0.5%に達している。2024 年7 月からは保有国債の削減(量的引き締め)も開始された。長期にわたる超低金利環境からの脱却であり、「金利のある世界」への移行を意味する。 金融政策の正常化は、銀行や地域金融機関の経営にも大きく影響する。利ざやの拡大による収益改善が期待される一方で、保有する国債の評価損や貸出先の信用リスク増加といった新たな課題も浮上する。一方、金利上昇は政府の財政運営にも影響を及ぼす。長期金利の上昇により国債費が増加し、財政負担は拡大する。日本の政府債務残高対GDP 比は200%超で、利払い費の増加が財政の持続可能性を脅かす。 本講義では、ここまでの金融政策の運営を振り返り、日本政府の膨大な債務、日銀の肥大化したバランスシート、金融正常化の過程で日銀財務に発生する損失などについても考察する。 |
備考 |