編集後記 2019年5月号 

2019年5月号

一般財団法人日本経済研究所(編集部)

先週末に訪れた北海道函館市で「第31回 函館西部地区バル街」に参加する機会を得ました。バル街とは、2004年に地元の料理人仲間が旧市街地に賑わいを取り戻すために、スペインのバスク地方で一日に何度もバル(=立ち飲み居酒屋)に集まり飲食・談笑する生活文化を取り入れて始めた飲み(食べ)歩きイベントで、5枚つづりのチケットとマップを手に住民や観光客等が旧市街地の店を巡る仕組みです。現在は、全国約200ヵ所に伝播して形を変えながら各地における活性化イベントとして根付き始めています。バル街発祥の地・函館では、年2回開催されるこのイベントを発展させて、2009年にはスペイン・サンセバスチャンから「世界料理学会」を誘致し、その後も1年半毎に継続開催することで、世界中から料理人が集う「食と料理人の聖地」として新たな魅力を創出しています。
「令和」になって初めての発行となる今月号の特別記事では、慶應義塾大学の土居先生より、毎年恒例となる新年度予算の特徴に加えて、消費増税後の財政と社会保障の課題について、医療費を含めた社会保障の在り方と年金の財政検証を中心に、分かりやすく解説していただいています。この他にも、「教育(=巻頭言;令和の時代の課題)」、「働き方(=特別研究;技術進歩と日本経済)」、「介護福祉(=World View;外国で迎える老後と介護)」など、新たな時代においても日本が取り組むべき重要課題についてヒントとなる記事を掲載しておりますので、あわせてお読みいただければ幸いです。
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