編集後記 2020年9月号

2020年9月号

饗場 聖子 (あいば せいこ)

一般財団法人日本経済研究所(「日経研月報」副編集長)

2020年8月、日本政策投資銀行と日本交通公社が共同で実施した「アジア・欧米豪訪日外国人旅行者の意向調査(2020年度新型コロナ影響度特別調査)」が公表されました。本調査によれば、新型コロナの流行終息後に外国観光旅行に求めることとして、「リラックスや癒しを得たい」、「海外で体験したいことがある」といった回答が最も多く、観光旅行したい国としては、日本がアジアでは1位、欧米豪を含めても2位であり、日本の人気の高さが表れています。さらに、訪日旅行全般に期待したいこととして最も多かった回答は、「衛生面における配慮、清潔さ」でした。日本の観光サービス業は、日本人の「清潔さ」をさらなる強みとして活かしつつ、訪日外国人旅行者が求める「リラックスや癒し」を提供できるような新しい「体験型観光」を今から進めておくことも、ウィズコロナ・ポストコロナ時代の観光の姿を考えるうえで重要なことかもしれません。なお、今月号では、観光サービス業に関連して、研究員リポート「京都宿泊調査(競争力強化に向け宿泊施設が取り組むべきこと)」も掲載しておりますので、あわせてお読みいただければ幸いです。
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著者プロフィール

饗場 聖子 (あいば せいこ)

一般財団法人日本経済研究所(「日経研月報」副編集長)