編集後記 2022年9月号

2022年9月号

饗場 聖子 (あいば せいこ)

一般財団法人日本経済研究所(「日経研月報」副編集長)

お盆を過ぎたら、一気に秋めいてまいりました。特に朝晩が過ごしやすくなり、猛暑の過ぎ去りをようやく感じられるこの頃です。今年の夏はまさに酷暑でしたが、酷暑がつらいのは人間だけではないようです。息子と毎年虫捕りに出かけるのですが、今年は虫たちがあきらかに少ないことがわかり調べてみたところ、夏の代表ともいえるカブトムシであっても、30度を極端に超えると動きが鈍くなるということがわかりました。……人間と一緒ですね。ますます親近感を覚えつつ、気候変動が及ぼす負の影響を身に染みて感じた夏でした。
さて。弊財団の下村プロジェクト(当研究所の会長でもあった故下村治博士の誕生100年を記念した特別研究事業)において、昨年度は東京経済大学の小川英治先生を座長に迎え、各分野の専門家の先生方10名からなる研究会を立ち上げ、「ポストコロナにおけるグローバルリスク」をテーマにさまざまな切り口から考察してきました。2022年1月号より連載開始し、今号が最終回となります。最終回は、座長の小川先生に総括いただきました。小川先生にはあらためて感謝申し上げます。本研究会の研究成果として、来春に書籍が出版される予定です。
また、今号の特別記事では、6月開催東京講演会でのMM 総研 関口様のご講演録を掲載しております。日本のデジタル戦略の重要性について、これまでの情報通信産業のグローバル展開と今後の展望を踏まえお話しいただきました。
今号は、そうした「グローバル化の現在」についてさまざまな分野から考察された原稿で構成されています。ぜひ通してお読みいただければ幸いです。
これからも賛助会員の皆様へのサービス向上を目指して誌面を充実させていきますので、引き続きご支援を賜りますようお願い申し上げます。

著者プロフィール

饗場 聖子 (あいば せいこ)

一般財団法人日本経済研究所(「日経研月報」副編集長)