編集後記 2025年6-7月号
2025年6-7月号
現在、世界は半導体とAI を中心に急速な技術革新の波に包まれています。半導体は、産業基盤を支える重要な存在であると同時に、私たちの日常生活を支える技術でもあります。そしてAI は、その可能性をさらに広げる原動力となっています。今号では、こうした「半導体」と「AI」を特集し、開発の現状や課題、未来の可能性について多角的に掘り下げました。
巻頭言では、産総研にて量子・AI 融合技術ビジネス開発グローバルセンターを率いる益一哉氏に、量子技術の基礎から社会実装まで同時進行に進めるアジャイルでダイナミックな取組みや、産学官連携の重要性、さらに大学教育の未来像についてご執筆いただきました。
半導体に関しては、黒田忠広氏にその基礎から日本の戦略、人材育成、今後の展望まで幅広くご解説いただき、杉山和弘氏には半導体市場の見通しやAI との融合、日本の勝ち筋についてご寄稿いただきました。AI に関しては、福島俊一氏にAI 開発の3つの潮流や生成AI登場後の変化について、本村陽一氏にはホワイトボックス型AI 開発の重要性や、AI の社会実装に向けた共創的アプローチの有効性についてご執筆いただきました。また、山﨑信行氏には半導体とAI の双方に関わるテーマとして、AI 処理向け半導体の研究開発における最新の潮流についてご解説いただきました。
本特集が、読者の皆様にとって半導体とAI を活用した未来を考えるきっかけとなり、新たな視点を提供できれば幸いです。